SOAP(カルテ記載)
SOAPとは、医療従事者が患者の診療記録を構造化された方法で記録するために広く使用されている文書化の手法である。SOAPは、Subjective(主観的情報)、Objective(客観的情報)、Assessment(評価)、Plan(計画)の頭文字を取った略語である。
この手法は、約50年前にLawrence Weed博士によって考案された問題志向型医療記録(POMR)に由来する。SOAPノートは、医療提供者間のコミュニケーションを促進し、患者の進捗状況を効果的に記録するための標準化された方法として広く採用されている。
SOAPの各構成要素は以下の通りである:
Subjective(主観的情報):患者から直接得られた情報を記録する。主訴、現病歴、関連する既往歴などが含まれる。
Objective(客観的情報):医療従事者が観察や検査で得た客観的なデータを記録する。バイタルサイン、身体診察の結果、検査結果などが含まれる。
Assessment(評価):主観的・客観的情報に基づいて、医療従事者が患者の状態を評価し、診断を行う部分である。鑑別診断や問題のリストなども含まれる。
Plan(計画):評価に基づいて、治療計画や今後の方針を記載する。追加の検査、処方薬、患者教育、フォローアップの予定などが含まれる。
SOAPで記録する利点は、情報を整理し、医療従事者間で効率的に共有できることにある。
現代の電子カルテシステムの多くはSOAPノート形式を採用しており、医療従事者がこの構造化された方法で患者情報を入力できるようになっている。